カラマツについて
概要
日本の固有種。
日本産針葉樹の中では唯一の落葉樹。氷河依存種。
針葉樹は一般的には葉を落とさないが、カラマツは針葉樹にも関わらず葉を落とす落葉針葉樹。
日本国内に自生する針葉樹で唯一、落葉する。
「からまつの林を出でて からまつの林にいりぬ からまつの林に入りて また細く道はつづけり」
…北原白秋が浅間山麓を訪れて綴った詩からも、うかがい知れる。
新緑で1回、開花で2回、黄葉で3回、四季を通じて楽しめる樹種。
冬の間は葉を落とし、森全体は茶色く、春の訪れを静かに待つ。
雪解けが始まり、ひと雨ごとに森の色が刻々と変化する。
歴史・文化的な特徴
長野県の東信地域にカラマツが特に多いのは、第二次世界大戦後の国策で拡大造林の主要樹種として採択されたことによる。
成長が早いため、土木用材などの利用目的で広く植栽された。
その結果、今は見渡す限りのカラマツ林が広がっている。
御代田町には現存する最古の人工カラマツ林があり、御代田町塩野国有林として1852年(寛永5年)に植林が開始されている。
科属名 | マツ科 |
分類 | 落葉高木 |
峰の原 分布 |
全域 |
樹皮 | 灰褐色で、縦に避け、長鱗片となってはがれ落ちる |
葉 (新緑) |
焦茶から茶色、土色から赤朽葉色になり、先端が徐々に刈安(かりやす)色、鶸(ひわ)色、白緑、薄緑、若緑、浅緑に変化していく。 |
葉 (黄葉) |
黄葉し、落葉する。 |
花 | 6月頃、可愛らしい花をつける。 花期は標高により異なるが、最初に雄花が葉を付けない短枝で咲く。 雄花は黄色くて丸いパフのような形状で一方、雌花はまるで苺のよう。 個体差により色が微妙に異なり、これらが秋になると熟して種を飛ばす。 |
実 | 10月頃になると、枝に上向きについた小ぶりの丸い球果が黄褐色に熟す。長さ3cm前後、直径 2cmほどで、赤松・黒松の松ぼっくりほど固くない木質の鱗片が重なりあい、 鱗片のうちがわに種子が入っている。 |
冬 (冬芽) |
茶色 |
五感でたのしむ
《暮らす》
建材(幹等) | 合板材料 | — |