ヤマブドウについて
概要
日本の野生ブドウの代表。巻きひげを伸ばす。
他の樹木にからみつくツル性落葉樹。
果実は酸っぱく生食できるほか、ジャムやジュース、果実酒、ワインの醸造にも使われる。
雌雄異株で、雌株だけが果実をつける。
耐寒性が強いことから、栽培している主な産地は東北(岩手県、青森県、秋田県、山形県)に多い。
歴史・文化的な特徴
昔から渓流釣りなどのエサとして利用されている「ブドウ虫」は、栽培用ブドウの害虫「ブドウスカシバ」の幼虫で、ノブドウ、エビヅル、ヤマブドウにも寄生する。
ヤマメ、イワナ釣りでエサとして珍重される。
ヤマブドウ皮細工は山村の人や杣日雇、猟師、炭焼きの人たちが愛用した。
アイヌの人たちも、履物、編んで袋物などに利用した。
蔓は屋根の基部を結ぶ綱にしたり、漁具にも利用された。
科属名 | ブドウ科 |
分類 | 落葉つる性 |
峰の原 分布 |
スキー場周辺の森 |
樹皮 | 古くなると縦に裂け、薄く剥がれる。 |
葉 (新緑) |
新芽は淡紅色で、褐色の毛に覆われている新芽は淡紅色で、褐色の毛に覆われている。 |
葉 (紅葉) |
赤く紅葉し、秋の森で目立つ |
花 | 雌雄異株。葉に対生して円錐花序を出し、黄緑色の小さな花を多数つける。花序からも巻鬚を出す。 |
実 | 果実は、液果で球形、房になって垂れ下がる。 10月には黒紫色に熟し、食べることができる。 |
冬 (冬芽) |
毛に覆われる |
五感でたのしむ
《嗜む》
食材(新芽・実等) | 新芽の天ぷら 実は食用 |
5月頃 10月頃 |
ジャム・シロップ(実・樹液等) | ジャム、ジュース、ワイン |
《暮らす》
小物・工芸品 (樹皮・幹等) | 籠の材料 | — |
《賑わう》
昆虫 | ヤマブドウハトックリフシ 部位:虫こぶ |
秋 |