クロミサンザシについて
概要
日本では北海道と長野県菅平(峰の原)に隔離分布する。
北海道レッドデータブックでは絶滅危機種(CR)、長野県版レッドデータリストでは絶滅危惧IA(CR)。
海外ではサハリン、極東ロシアに分布する。
寒冷な時期に北方より南下して分布を広げたのち、温暖化とともに分布が後退して現在の分布になったと推定される。氷河遺存種。
歴史・文化的な特徴
もともとの生育地は、傾斜が少なく湿っていて、川が分岐合流を繰り返して土壌がたまっている肥沃な氾濫原。
河川の氾濫により裸地ができて、生育に好適な、日当たりがよく、湿潤で肥沃な環境。
現在このような低湿地は、農地、牧草地、住宅地、工業用地として開発が進み、クロミサンザシの生育地がほぼ消滅してしまった。
3~10mの小高木-亜高木で、灰褐色の樹皮が縦にめくれあがる。
若枝は赤褐色で、鋭い刺をもつ。
葉は卵形で不規則な欠刻状の鋸歯を持つ。
北海道では5月下旬~6月上旬に5~30程の花を散房状につける。
花弁は白色広卵形、雄蕊は30本程あり、葯は淡紅色~紅色。
10月ごろ黒紫色の丸い液果を房状に付ける。
科属名 | バラ科 |
分類 | 落葉小高木 |
峰の原 分布 |
横見沢と根子岳登山道の交わるところ |
樹皮 | 灰褐色の樹皮が縦にめくれあがる |
葉 (新緑) |
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葉 |
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花 | 5月下旬~6月上旬に5~30程の花を散房状につける。 花弁は白色広卵形、雄蕊は30本程あり、葯は淡紅色~紅色 |
実 | 10月ごろ黒紫色の丸い液果を房状に付ける |
冬 (冬芽) |
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五感でたのしむ
《賑わう》
動物 | ムクドリ、ヒヨドリ、ツグミ 部位:実 |
10月下旬~11月 |